大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和29(オ)543 判決

主 文

原判決主文第二項中、金七九万八六七八円五〇銭に対する昭和二五年九

月一日以降完済にいたるまで年五分の割合を超過する金額について支払を命じた部

分を破棄し、被上告人の右超過部分の請求を棄却する。

その他の部分についての本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士吉永多賀誠、同内木静止の上告理由第二点ないし第七点及び結

語について。

所論はひつきよう、原判決の認定しない事実に基づく論議であるか、あるいは原

判決の認定事実と相容れない事実を主張して右認定を非難するか、あるいは直截に

右認定を非難するかであつて、いずれも、最高裁判所における民事上告事件の審判

の特例に関する法律(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号ないし三号のいずれ

にも該当せず、また同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」もの

とも認められない。それ故所論はいずれも採用できない。

同第一点について。

原判決はその判文によつて明らかなとおり、金七九万八六七八円五〇銭の過払金

について、これを商事債務として年六分の延滞利息を附して支払うべきものと判示

している。しかし、過払金の如き不当利得返還の債務は民事上の債務であつて、商

事債務と認むべき筋合のものではないから、論旨は理由あるに帰する。従つて原判

決中右元本に対し年五分の利率を超過して支払を命じた部分は失当であり、原判決

はこの点において破棄を免れない。そして当裁判所はこの点の判決をするに熟して

いるものと認めるから、被上告人の本訴請求中右に関する部分は排斥すべきものと

判定する。

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よつて民訴三九六条、三八四条、三八六条、四〇八条、九五条、八九条、九二条

に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 愁 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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